もっと成長したい、その想いで次の場所へ
前職でもブライダル業界のパティシエとして働き、エリアマネージャーのような立場まで経験しました。ただ、その役割の中で「これ以上はない」と言われた時、もっと成長したいという気持ちが強くなりました。役職を上げていくことも、技術を高めることも、どちらも自分にとって大切でした。ブライダルの中では多くを学ばせてもらいましたが、世の中を見た時に、自分のパティシエとしての技術や知識はまだまだだと感じていました。
そんなタイミングで紹介されたのが、ディライトのソアでした。星を目指すお店ができるという話を聞き、ここなら自分の力を試しながら、さらに成長できるのではないかと思いました。
抽象をデザートに落とし込む挑戦
今の仕事で心が躍るのは、自分がイメージしたものを形にできた時です。ただ、ソアでのデザートづくりは、単に美味しいものや綺麗なものをつくるだけではありません。たとえば「文化錯視」や「クオリア」のような抽象的なテーマを与えられ、まずはその意味を調べ、深掘りし、それをどうデザートに落とし込むのかを考えます。
以前のように「とりあえず作ってみよう」から始められない難しさがあります。分からないことを本やネットで調べ、香りや味、見た目のギャップなど、自分の引き出しを総動員して形にしていく。大変ではありますが、今まで使ってこなかった脳を使っている感覚があります。この環境は、自分の知識や表現の幅を強制的に広げてくれています。
楽しむことが、良いものをつくる力になる
仕事で大切にしているのは、楽しむことです。もちろん、いつも楽しいことばかりではありません。むしろ、今取り組んでいることは難しく、苦しいこともあります。それでも、嫌々つくったものは良いものにはならないと思っています。自分がポジティブな気持ちで向き合い、楽しむ姿勢を持っているからこそ、お客様にとっても良いものが届けられる。そう信じています。
将来的には、子どもが独立した後に、小さくても自分のお店を持ちたいという想いがあります。個人店の難しさも分かっているからこそ、今はレストランの仕事を通して、何を専門にするのか、どういうお店なら続けられるのかを探している途中です。今の経験すべてを、未来の自分の表現につなげていきたいです。